今年川西市は、市制50周年を迎える記念の年にあたります。e-kawanishiホームページでは、市制50周年を記念して、「川西小学校物語」と題し川西小学校の歴史を辿りながら、様々な角度から川西の昔の姿をお届けしてまいります!
 川西小学校は、126年の古い歴史を持ち、川西の中でも最も歴史の古い小学校のうちの一つです。学校の創立からの歴史を辿りながら、その歴史と共に変化してきた地域の様子や、川西小学校の出来事等を、「創立百周年記念誌 川西小学校百年のあゆみ」 に基づきお届けしてまいります!また「小学校懐かしの想い出」のコーナーでは、川西の小学校を卒業されたOBの皆様に、インタビューにて小学校時代の想い出を語って頂いています!
 川西に生まれ育ち地元をよく知る方も、川西へ新しく越してこられた方も、また、故郷川西を離れ、全国各地でご活躍されている皆さんも、懐かしい小学校時代を振り返りながら川西昔物語をご覧下さい!


近藤校長小学校へ走る
 ある朝の出来事である。近藤校長が大きな荷物を小脇にかかえて、小学校へ向かってつっ走った。これを見ていた小学生達は、何事がおこったのかと不審に思った。50歳をこえた校長が、走ったのを見たのははじめての事であった。
 事情を聞いてみると、学校の始業時間に遅れると思って、無我夢中で走ったことがわかった。校長はウォルサム製の銀のまんじゅう形時計を愛用し、正確なことを自慢にしていた。時計の針を読み誤ったのであろう。泰然自若のように見えて、あわてんぼうで間の抜けた一面もあった。
生まれたままの姿で職員室に立たされる
 猪名川の学校から少し南に下った所に、大水が出ると川底が削り取られて、大きな水たまりができた。それを子供達は、「猪名川の池」とよんでいた。七月の暑い日の午後、五・六年生の悪童10人ばかりが猪名川へやってきた。まっ裸のままでその池にとび込んで、しきりに水しぶきをあげていた。運悪く宮川重男先生がこれを見つけられた。宮川先生は高等科の生徒にいいつけて、脱ぎ捨ててあった衣類全部をさらって、学校に引き上げてしまった。
 「さあ、困った」10人の悪童どもは、真っ青になってしまったが、もうどうにもならなかった。前を両手でおさえて、おそるおそる職員室へまかり出た。先生から「禁止した場所で水泳した者は、罰としてそこに立っておれ」と叱られた。
 生まれたままの姿で職員室に立たされたのは、おそらく前代未聞のことであろう。
おへそのような藤の森
 阪急電車の川西能勢口駅から南に下った所、川西中央市場の西に朱ぬりのほこらを祭った藤の森がある。明治のはじめごろには、その付近一帯は田や畑で囲まれて、おなかのおへそのように小高い丘があった。小学校から先生につれられてよくこの藤の森に遊びにきたと思い出を話される。
 着物を着て藁草履をはいた子供達が、先生と一緒に学校から藤の森にやってきて、丘をのぼったりすべりおりたり、歓声をあげている姿が浮かんでくる。川西市の繁華街の一角にある今のようすを見るにつけても、明治は遠くなりにけりの感慨がひとしお深いものがある。
柳と松とユーカリ樹
 現在の小学校には明治の昔をしのぶものはほとんど残っていない。名物の柳は功なり名とげて昭和47年3月20日春分の日に、春嵐に根本からぽっきり倒れて大往生をとげた。
 大きなユーカリ樹があったとの話はよく聞いたが、その場所すらさだかでない。ただひとつ記念すべき樹木は、運動場の南に今なお濃い緑の葉を茂らせている松の木だと聞かされた。学校から道を隔てて南にあった、川西村役場の庭に植えられたものである。100年をこえる樹齢をもったものとは思えぬ若々しさがある。学校の変遷を見守ってきたこの松の木を、たいせつに守っていきたいものである。




 
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